夏だ。圧倒的に、夏。だった。
これを書き始めたのは真夏だったのに、光陰が矢の如しとなってしまい、気づけば秋の足音まで聞こえてきた。
今年も、順当に夏だった。
朝起きて、むわっとした空気も。クーラーが効いてきて涼しいと思うのも夏。
甲子園で熱いトーナメント戦がなくても夏。
けたたましい蝉の鳴き声が、Zoomに拾われて会議の邪魔にならないだろうかと心配だった。
夏が平然とやってくるが如し、未来はやってくる。
明けない夜はないように、時間軸で見た時の未来は、必ず訪れる。
1年後、5年後、10年後。
どの未来を思い描こうか自由だが、それが良い未来なのか、悪い未来なのか、そこそこの未来なのか。どう想像できるだろうか?
もっと言うと何をもってそれを善しとするのか。
思い描いていた通りだから良いのか、去年と比較した時に良いのか、他人と比較してみると良いのか。
自分は、理想とする未来に近づけたい。それでしかない。そうであってほしい。
閑話休題。
猿の毛づくろいとゴシップ、という話があります。
ダンバー数の法則で知られるロビン・ダンバーさんの研究及び主張によると、猿にせよサピエンスにせよ、霊長類を主とする一部の哺乳類は1日のうち20~30%をコミュニケーションに費やす。
そのうち6割は、人間関係における話題、つまりゴシップであるという。
ゴシップにはそれだけ、本能的ニーズがあるし、普遍性がある。
これは議論の分かれるところだが、本能的に求めているからといって幸福になれるとは限らない。のではないかと。
自分の未来を直視せず、人のゴシップを楽しみ続ける時間の先に、幸せはあるのだろうか。
あっという間に今日は終わるし今週も終わるし今年も終わる。
そんな限られた持ち時間の中で、他人のゴシップを気にしてもしょうがない。
と言いたい気持ちをグッと抑えて、誰かのゴシップ話に付き合うことも、あるにはある。
寄り道のお話し終わり。
7月から組成した今のチームは、実はすごく忙しい。
仕事の範囲性をグッと拡げ、大上段から細部まで一気通貫で責任を持つと決めたので、質×量の4象限で一気に右上に上がってしまった。
が、それと正比例して、めちゃくちゃ楽しい。
チームでは、ある共通認識を持っている。
「この1年は、全力で走り切ろう」
みな、いつまでもここにいるわけではない。
人それぞれの道がある中で、偶然にも出会ったこの期間、このチームで過ごす時間を、振り返った時に胸張れるものにしよう。
そういうルールを持つことにした。
限られた持ち時間の中で、出会える人も、費やせる時間も無限にはない。
やるからには、持てる限りのリソースをインプットして、最大の感情をアウトプットしたい。
それこそが、自分が理想とする未来への道だと思っている。
そして、喜怒哀楽を一体化させた時にしか、見えない景色がある。
そこまでしたから、事業を成長させた時もあるし。そこまでしたのに、事業撤退を決めて泣いたこともある。
どっちも振り返ってみればいい良い景色だったし、それが思い出として刻まれる。
次の夏は、笑って乾杯してるはず。甲子園を眺めながら